ニッケルチタンファイル|歯内療法(根管治療)ウィキペディア

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ニッケルチタンファイル

感染物質の除去と根管形成を行うファイル

ファイル

重度の虫歯に行う根管治療では、歯の内部に存在する汚染物質(虫歯菌に感染した神経・血管など)を取り除くために、ファイルやリーマーと言う治療器具を使用します。根管治療を成功させるためには、この根管清掃と根管を広げる根管形成がとても重要となります。

根管形成とは?

根管治療は、根管内部を無菌状態にする事で症状を改善します。そのため、まずは専用の器具を使用して目に見える感染物質の除去を行います。その後、根管内部に残った細菌を薬剤で洗浄して無菌化を図るのですが、根管は狭くて小さいためそのままの状態では、薬剤が隅々まで行き渡らず、適切な洗浄・消毒が行えません。そこでファイルを使用して根管内を削り、拡大する「根管形成」が必要となるのです。根管形成には、

と言う2つの目的があります。根管を傷つけずに正確な処置が求められるため、事前の検査や歯科医師の技術が求められる処置となります。

ファイルの種類

根管の拡大や感染物質の除去には、ファイルやリーマーと言う先がやすり状になっている器具を使用します。ここでは、数多くの歯科医院で使用されているステンレスファイルとニッケルチタンファイルのご紹介をします。

ステンレスファイル

根管の形成時には、最初に歯根の尖端までの道を貫通させるためにステンレス性のファイルを使用して処置をします。ステンレスファイルは、細いサイズの物が多く硬い性質上、先までしっかり貫通させる事が可能です。道を最初に作る事でその後の拡大がスムーズに行えるようになります。

NiTiファイル

ニッケルチタン製のファイルです。柔軟性が高いため、様々な形状の根管に対して適切な処置が行えます。手動で操作する手用のファイルとタービンに取り付けて使用できるタイプがあり、時間がかかる根管形成を効率的に行う事ができます。金属の疲労が分かりづらいため、処置中に折れたりする事もあるので注意が必要です。

根管内部は形状が複雑

根管歯の根っこである根管は、その名の通り根っこのように様々な形状をしています。

人によって形も違いますし、左右に存在する歯でも、細部の形状は異なります。ここでは、処置が難しいとされる特殊な根管の形状をご紹介いたします。

側枝

側枝とは、メインとなる根管から木の枝のように分かれた管の事です。特に先端部分に多く見られる形状で、感染物質の取り残しや、見落としの可能性が高い根管です。

樋状根

歯の断面が一般的な円形や楕円形でなく、三日月の形をしている特殊な根管です。樋状根は感染物質の除去や拡大がとても難しく、処置中に根管の壁を傷つけたりする可能性が高い形状です。20%~30%の割合で下顎の奥歯に発生するという統計データがあります。

イスムス

根管同士を繋ぐバイパスのような形状の管です。結合部分に細菌が多数存在するため根管治療で重要な「無菌化」を困難にさせる要因となります。さらに、抜髄により、栄養分が送られなくなるとイスムス内部の組織が壊死し、感染源となるので的確な処置が必要です。

フィン

一般的な筒状の根管の断面が側面から細く延びた状態で、鍵穴のような形状をした根管です。延びた部分は非常に狭く、機械的な処置だけでは感染物質の除去が困難なため、薬剤での洗浄を入念に行う必要があります。

柔軟性の高いニッケルチタンファイル

根管の形成に使用されるファイルやリーマーはいくつもの種類がありますが、MOMO DENTAL CLINICでは効率的な根管形成が行える「ニッケルチタンファイル」を用いて、丁寧な処置を行っています。

ニッケルチタン製のファイルは、ステンレス製の物に比べコストがかかりますが、柔軟性が高いため湾曲が激しい根尖部位に対しても、精度の高い根管清掃・根管形成が可能です。

4つの根管拡大形成法

フレアー形成法

根管を漏斗状に拡大、形成する方法です。この根管形成により、根管充填がしやすくなったり、根管内洗浄が効率的に行いやすくなります。いくつかのニッケルチタンファイルには、このような拡大形成がしやすいよう、元からこのような形態になっているものもあります。

フルレングステクニック

ファイルを作業長まで到達させ、根管を拡大する方法です。彎曲した根管にも追従しやすく、形成がきれいに仕上がります。

クラウンダウン法

歯冠側から歯根の尖端に向けて、少しずつ根管形成をしていく方法です。根管の入り口周辺を太く拡大した後に、ファイルを徐々に細くして尖端部まで丁寧に形成して行きます。主にニッケルチタンファイルを使用する際に行われる術式です。

ステップバック法

根管形成の基本的な術式であるステップバック法は、最初に細いファイルを根尖まで通してから、少しずつサイズアップを行いながら根管を拡大して行く方法です。サイズアップと共に、作業長を短くするので根尖部位への損傷を抑えることができます。また、ファイルが根尖部分を大きく削る事がないように、少しずつ角度を広げながら行うため、湾曲部分を必要以上に拡大する事もありません。

根管拡大時に気を付けるべき事

根管内部は形状が複雑なため、無理な拡大を行うと根管内部を傷つけてしまいます。また、尖端部分は歯質が薄いので、力任せに処置を行うと割れたり、穴が空いたりするので注意が必要です。以下では、根管形成時に生じやすいトラブルについてご紹介します。

オーバーインスツルメンテーション

オーバーインスツルメンテーションとは、根管の形成時に器具が根管の長さを超えて根尖孔を突き破る状態のことです。根尖孔が破壊されると根尖周辺の組織を傷つけたり、器具での刺激によって痛みを伴う事があります。さらに、細菌の感染によって、根尖性歯周炎を引き起こす原因にもなるため、根管の長さを確認しながら処置をする事が重要です。

アピカルジップ

大きく湾曲している根管で拡大を行う際に、本来の根管から外れ、根管を傷つけてしまう状態です。根管拡大に使用するファイルやリーマーは、サイズが上がると柔軟性も失うため、湾曲部分に馴染まず、根管壁を傷つけてしまいます。著しく根管形状が損なわれると緊密な充填が困難となるため、注意が必要です。

レッジ

本来ある根管とは別の場所が削られ、根管壁に段差が発生する状態です。根尖部分で起きやすく、一度レッジが形成されてしまった場合に、器具がその部分でひっかかり、本来の根管を処置する事が難しくなるため慎重な処置が重要となります。

パーフォレーション

器具が根管の壁を破壊して、外部に貫通する状態です。その場所が細菌感染してしまうと歯肉の腫れや痛みを伴います。経年によって周囲の骨が減るなど悪影響があるため、注意が必要です。

トランスポーテーション

湾曲が大きい根管において不用意に拡大や形成を行うと、本来の根管ではない場所に器具が通ってしまい人工的な根管が形成されてしまいます。この状態をトランスポーテーションといい、本来の根管部分の処置が適切に行えず、再発リスクを高めてしまいます。

ファイルの破折

大きく湾曲した根管部分での無理な処置や、何度も使用する事によってファイルが破損して根管内部に残る事があります。その破折したファイルが根管を塞ぐ事により、処置がしっかり行えず再発リスクを高めてしまいます。

当院では精度の高い根管形成にこだわっています

MOMO DENTAL CLINIC

MOMO DENTAL CLINICでは、このように根管治療の重要な工程である根管形成において精密な処置を心がけ、少しでも再発リスクを軽減するために努めております。岡山で根管治療を受診する際には、一つひとつの工程にこだわりぬいた当院の精密根管治療をぜひご検討ください。

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